はじめて看護師転職サイトを使う方に向けて、看護師転職サイトの仕組みと実態を解説していきます。
- 看護師転職サイトの仕組みを教えて!
- 看護師転職サイトは、しつこいの?
- 看護師転職サイトって、本当に無料で使える?
- 看護師転職サイトを使って転職すると、祝い金や支援金がもらえるの?
看護師転職サイトをいざ使ってみようとなると、疑問が出てきたり、噂話が気になったりしますね。
この記事を読めば、看護師転職サイトは無料で使えるのか、祝い金はもらえるのか、しつこいのか、といった疑問の解消とともに、看護師転職サイトの転職支援サービスや内部の仕組みや実態がわかり、ご自身が利用すべきか判断がしやすくなるはずです。
目次
どんなサービス?無料で使えるの?看護師転職サイトの仕組みを解説
看護師転職サイトは、転職したい看護師(求職者)と、看護師を採用したい医療機関や施設(求人者)との間を取りもち、転職を支援するサービスを提供しています。このサービスを運営する企業を職業紹介事業者と言い、厚生労働大臣から許可を受けて職業紹介事業を運営しています(参考:厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」)。
- 看護師に対する看護師転職サイトのサービス
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- 看護師転職サイトは、看護師(求職者)の求職の申し込みを受け付けます。
- 求職者の経験やスキル、希望にマッチする求人を、求職者に紹介します。
- 求職者が転職したいと思うような求人が見つかれば、面接を設定します。
- 医療機関や施設に対する看護師転職サイトのサービス
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- 看護師転職サイトは、医療機関や施設(求人者)の求人の申し込みを受け付けます。
- 求人の仕事内容、人材要件にマッチする求職者に求人を紹介して、求人に応募する求職者を求人者に紹介します。
- 求人者が採用したいと思うような求職者が見つかれば、面接を設定します。
看護師転職サイトはこのような転職支援サービスによって、看護師と医療機関・施設との間により良い雇用関係がうまれることを目指します。
このあとは、看護師転職サイトがあつかう求人、利用方法、担当者の役割、料金など、看護師転職サイトの仕組みを、ご紹介していきます。
- 看護師転職サイトがあつかう非公開求人とは?
- 看護師転職サイトの利用方法、利用の流れは?
- 看護師転職サイトの担当者の役割は?
- 看護師転職サイトを利用するメリットは?
- 看護師転職サイトを利用するデメリットとは?
- 看護師転職サイトの料金・利用料は無料?
看護師転職サイトがあつかう非公開求人とは?
看護師転職サイトがあつかう求人は、看護師・准看護師・助産師・保健師の方が対象になり、さまざまな転職先や働き方の求人をあつかっています。
- 求人の職種・資格
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- 看護師
- 准看護師
- 助産師
- 保健師
- 求人の施設形態
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- 病院
- クリニック(診療所)
- 訪問看護ステーション
- 介護施設
- 健診センター
- 企業
- 保育施設
- 求人の雇用形態
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- 正社員(正職員)
- 契約社員
- 短時間正社員(正職員)
- パート(アルバイト)
- 派遣
- 紹介予定派遣
- 求人の勤務形態
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- 日勤(常勤)
- 2交代(常勤)
- 3交代(常勤)
- 夜勤専従
- 非常勤
このような転職先や働き方とともに、勤務地のエリア、診療科目などの配属先、院内保育などの福利厚生、残業を含む勤務時間、休日といった希望条件を看護師転職サイトに伝えると、希望にあう求人を紹介してもらえます。
看護師求人について詳しくは、次の記事をご覧ください。
なお、看護師転職サイトがあつかう求人と、ハローワークやナースセンターがあつかう求人、病院の中途採用ページ、求人広告に掲載されている求人には大きな違いがあります。
それは、看護師転職サイトがあつかう求人には、非公開求人があるという点です。当然ながら非公開求人の情報は、看護師転職サイトに登録しなければ入手できません。
求人を非公開にする理由や背景には、次のようなものがあります。
- 非公開求人の理由、背景
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- 退職・休職による欠員補充や人員配置基準を満たすため、急いで経験・スキルがある看護師を採用したい
- 中途採用業務を看護師転職サイトに一任し、人事部門の効率化・省力化をはかりたい
- 看護部長や師長など管理職の中途採用、異動対象者の欠員補充などで、病院の内外に漏れないよう水面下で採用活動をすすめたい
ただし、最も非公開求人の比率が高いと言われるマイナビ看護師でも、その比率は40%程度です。マイナビ看護師以外の看護師転職サイトで、非公開求人の比率を公開しているところはほとんどありません。
一般企業の求人をあつかう人材紹介会社(いわゆる転職エージェント)では、その比率は50〜80%なので、看護師の非公開求人はたくさんある訳ではないのです。
看護師転職サイト、ハローワーク、ナースセンター、それぞれの特徴について詳しくは、次の記事をご覧ください。
看護師転職サイトの利用方法、利用の流れは?
看護師転職サイトを利用するには、登録が必要です。
求職者が看護師転職サイトに登録すると、看護師転職の専門家であるキャリアアドバイザー(求職者の担当者)と、対面形式あるいは電話で面談します。
キャリアアドバイザーとは、求職者の転職支援を担当する看護師転職サイトの社員で、キャリアパートナーと呼ぶ看護師転職サイトもあります。
キャリアアドバイザーは、求職者の経歴やスキル、希望条件を、電話や対面の面談で確認し、求職者にフィットする求人を紹介します。求人応募の際には、履歴書など応募書類提出の手続きを代行し、医療機関や施設に対して求職者の長所や強みとともに推薦します。
書類選考後は、面接の日程調整や面接対策、面接同行などで求職者の転職活動を支援。その他にも各種相談やアドバイス、情報提供によって、求職者をサポートします。
なお、似たような名称にキャリアコンサルタントがありますが、こちらはキャリアコンサルティングの国家資格を持つ専門家を指します。看護師転職サイトのキャリアアドバイザーの中には、キャリアコンサルタント資格を保有する方もいます(参考:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」)。
面談後、求職者の経験・スキルや希望を把握したキャリアアドバイザーから、求人の紹介や転職活動のサポートが受けられるようになります。
求人を紹介されたら、興味がない求人は断り、希望がかなう求人があれば応募し、面接&職場見学、内定、入職(転職)とすすみます。
看護師転職サイトを使って転職活動を進める場合の、看護師転職の流れをまとめると次のようになります。
- 看護師転職サイトの選択
- 看護師転職サイトの登録
- 看護師転職サイトの面談
- 看護師転職サイトから紹介された求人に応募
- 応募した医療機関や施設と面接
- 応募した医療機関や施設に内定
- 応募した医療機関や施設に入職(転職)
上記を例に、先ず転職活動を始めてから内定までに必要な期間についてお話しすると、医療機関や施設への転職では「6.応募した医療機関や施設に内定」までに、少なくとも半月程度の期間が必要になると考えておきましょう。すんなり内定が出た場合の例なので、もう少し時間がかかるケースも出てきます。
入職(転職)までに必要な期間は、組織によって、人によって違い出てくるところです。この点にご留意ください。
円満退職を前提とする場合、内定が出た後、勤務先に退職の意思を伝えてから「7.応募した医療機関や施設に転職(入職)」までに、1ヶ月程度の期間を設けるのが常識的なところだと思います。よって、看護師の転職活動期間は次のように認識してください。
- 看護師の転職活動期間
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看護師の転職は少なく見積もっても、転職活動をはじめてから実際に転職するまでに、1ヶ月半程度の期間は必要です。
看護師転職サイトを利用する転職活動の流れ、転職活動期間について詳しくは、次の記事をご覧ください。
看護師転職サイトの具体的な登録方法については、次の記事をご覧ください。
看護師転職サイトの担当者の役割は?
大手の看護師転職サイトでは、求職中の看護師を担当するキャリアアドバイザーと、医療機関や施設の採用活動を支援する営業担当者に分かれています。
看護師転職サイトの中にいるそれぞれの社員の仕事をご紹介すると、次の通りです。
- 看護師転職サイトのキャリアアドバイザー
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- 求職者の経験・スキルや希望の確認
- 求職者の転職、キャリアに関する相談
- 求職者への転職に関する情報提供、医療機関や施設の求人紹介
- 求職者の応募書類や面接、退職に関する助言
- 求職者の面接日、入社日(入職日)、待遇面の要望確認
- 看護師転職サイトの営業担当者
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- 医療機関や施設への定期訪問、情報収集
- 医療機関や施設の新規取引先開拓
- 医療機関や施設の求人票作成
- 医療機関や施設への人材紹介、応募手続き
- 医療機関や施設との面接日、入社日(入職日)、待遇面の調整・交渉
求職者が接することになるのは、キャリアアドバイザーです。 なお、中規模・小規模の看護師転職サイトの担当者は、両方の仕事を担当しているケースもあります。
看護師転職サイトを利用するメリットは?
看護師転職サイトのキャリアアドバイザーは求職者の経歴やスキル、希望条件を把握した上で、非公開求人を含む数多くの求人の中から、求職者にフィットする求人を探しだし紹介してくれます。
キャリアアドバイザーはその他にも、転職先の内情など独自情報の提供や各種アドバイス、面接対策、交渉代行などで利用者の転職活動を支援します。
看護師転職サイトを利用するメリットを整理すると、次の通りです。
- 希望がかなう求人を探し出し、紹介してくれる
- 自己PRや志望動機、応募書類作成についてアドバイスしてくれる
- 求人の背景や職場環境など、表に出てこない独自情報を提供してくれる
- 面接傾向の助言、模擬面接の実施、面接当日の同行などの面接対策をしてくれる(注)
- 給料・年収などの待遇交渉や、面接などの日程調整を代行してくれる
- 転職の悩みやキャリアの相談に乗ってくれる
*注:面接の同行は、地域や時期によって対応してもらえない場合があります。
看護師転職サイトを利用する転職活動と、利用しない転職活動の大きな違いは、このようなキャリアアドバイザーによる継続的なサポートの有無にあります。
ハローワークやナースセンターでは都度看護師求人を紹介してもらえますが、継続的なサポートはありません。
転職サイトのキャリアアドバイザーによるこのようなサポートが転職活動の効率化・省力化を実現し、限られた時間の有効活用から転職成功へとつながります。転職マネージャーが転職サイトの利用をおすすめする理由はここにあります。
仕事が忙しく転職活動に時間を割けない方や転職に不安がある方は特に、転職活動を丁寧にサポートしてくれる転職サイトを利用する価値があるでしょう。
また、給与や勤務時間などの待遇面の不服から転職を決意した方、師長や先輩との人間関係、職場の雰囲気などの環境面に不満があって転職を決意した方にとっては、転職サイトによる交渉代行や転職先の具体的な情報提供といったサポートが、転職のミスマッチを減らし、同じ轍を踏まないために役立つものなので、転職サイトの利用は選択肢から外さないようにしてください。
看護師転職サイトを利用するデメリットは?
メリットをご紹介したので、デメリットや注意点についてもお伝えします。
看護師転職サイトを運営する人材紹介会社はサービス業ですから、提供する人によってサービスレベルに多少の差が出ることはあり得ます。
転職マネージャーが人材紹介会社を利用した際の経験では、こちらが何度かメールを送っても、一切返信をよこさない担当者にあたってしまったことがあります。大切な個人情報を預けた後でいい加減な仕事をされると、とても嫌な気持ちになるものです。
私の経験も含めて、具体的な注意点としては、次のようなものがあります。
- 注意すべき看護師転職サイト
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- 利用者の質問やメールに対する、回答や返信などのレスポンスが遅い
- 利用者に求人を紹介する際、求人内容を把握していない言動が見受けられる
- 利用者の経歴や希望条件、転職理由を理解せずに、的外れな求人を紹介してくる
- 利用者が興味がないと伝えた求人を、何度もすすめてくる
万が一、このような人材紹介会社の社員と遭遇したら、相手にせず距離を置きましょう。
人材紹介会社の事業は、利用者が転職することで成功報酬が入る仕組みになっています。
滅多にないことですが、自分の成果に結びつけるため・効率化のために、なりふり構わず行動する社員・不誠実な対応をする社員が、中にはいるのです。このような看護師転職サイトの意見や助言を真に受けて転職活動を進めても、良い結果は得られません。
最悪の場合、転職に失敗し、後悔することになります。
- 転職の失敗例
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- 転職前よりも労働条件が悪くなってしまった
- 希望がかなわない、理想とは程遠い転職先だった
- 悩みや不安、不満など転職に思い至った問題が解決できない転職になってしまった
このようなリスク予防策として、社員教育・育成に注力しサービスや能力の標準化につとめる、コンプライアンス(法令遵守)意識が高い人材紹介会社を利用することが大切になってきます。
また、万が一問題が起こってしまった時の対策として、利用者の希望によりキャリアアドバイザーを変更できる制度を設けている人材紹介会社もあります。実際に利用することは先ずない制度ですが、このような制度があれば安心につながりますね。
安心して利用できる高評価の看護師転職サイトについては、次の記事でご紹介しています。
看護師転職サイトの料金・利用料は無料?
転職活動をサポートしてくれる看護師転職サイトですが、利用料などの料金は掛かりません。無料で利用できます。
仕組みを簡単にご紹介します。求職者の転職が成功すると看護師転職サイトは、求職者を採用した医療機関や施設から成功報酬をもらうことになっています。
その額は、看護師転職サイトによって多少の違いはありますが、転職した人がもらう年収の20〜30%相当です。
もちろん、求職者の年収から成功報酬が差し引かれるわけではありませんので、ご安心ください。法律上も、看護師転職サイトを運営する人材紹介会社は、職業紹介にあたって、原則として求職者から手数料や報酬を受けとれないことになっています(参考:厚生労働省「平成29年職業安定法の改正について」)。
このような仕組みによって、求職者は便利な転職支援サービスを無料で利用できるのです。
また、看護師転職サイトには、転職した人が数ヶ月といった短期間で退職してしまうと、受け取った成功報酬の何割かを、採用した医療機関や施設に返金する返戻金の制度があります。
そのため、目指すことは求職者、医療機関や施設、看護師転職サイトの三者が満足する転職。看護師転職サイトの社員は、求職者の経歴・希望条件と、看護師を採用したい医療機関や施設の要望・要件がマッチする求人を探しだし、求職者にフィットする求人を紹介するよう努めます。
祝い金や支援金はもらえるの?しつこいの?看護師転職サイトの実態を解明
看護師転職サイトの噂話を聞いて、次のような疑問や不安を抱いている方が少なからずいます。
- 看護師転職サイトを使って転職すると、祝い金や支援金がもらえるの?
- 看護師転職サイトは、しつこいの?
どんな噂話にも事実にもとづくものもあれば、面白おかしく尾ひれが付いていたり、誤解が広まっているものもあります。ここでは、看護師転職サイトのよく聞く噂を2つ取り上げ、実態を解明し、注意点をお伝えしていきます。
看護師転職サイトを使って転職すると、祝い金や支援金がもらえるの?
疑問への回答からお伝えします。
確かに、2020年ぐらいまでは数は少ないものの、転職が成功した方に、祝い金・支援金を支給する看護師転職サイトはありました。
なぜ、看護師転職サイトで祝い金が出なくなったのか、背景をご紹介します。
今も看護師不足は続いていますが、2011年から2013年にかけての看護師不足は特に深刻で、有効求人倍率が3倍を超えて、求職者1人に対して3件の求人があるような状況にありました。
このような深刻な看護師不足から、看護師転職サイトの間で過当な競争が繰り広げられ、2016年ぐらいまではほとんどの看護師転職サイトで、転職の祝い金・支援金が支給されていました。
さらに、一部の看護師転職サイトでは自らの紹介で転職したばかりの看護師に対し、祝い金・支援金といった人参をぶら下げて、再び転職をすすめるような行為も散見されるようになってきます。
このような行為は、医療機関の経費増大や医療の質の低下につながり、経営に影響を及ぼしかねない内容であったため、医療関係団体からも問題視され、職業安定法を改正する事態にまで発展します。
転職をすすめることについて
2018年1月に施行された改正職業安定法では次の通り、看護師転職サイトをはじめとする職業紹介事業者は自らの紹介によって転職した人に対して、2年間転職をすすめてはいけないことになりました。
自らの紹介により就職した者(無期雇用契約に限ります。)に対して、就職した日から2年間は、転職の勧奨を行ってはなりません。
もちろん、転職した人がもう一度転職したくなって、ご自身の意志で看護師転職サイトを利用することに問題はありません。
祝い金・支援金などの支給について
祝い金・支援金などについても、改正職業安定法を通知した厚生労働省の文書に、次の通り盛り込まれています。
求職者等を勧誘するに当たっては、お祝い金等の金銭を支給することは望ましくありません。
祝い金・支援金などの支給は、2018年1月に施行された改正職業安定法では、違法ではありません。ただし、職業安定法を所管する厚生労働省は、祝い金を目的に何度も転職を繰り返す行為を予防するため、改正職業安定法を通知する文書の中で、祝い金の支給は望ましくないと明記していたのです。
そして、2021年4月1日には、職業安定法に基づく指針が以下引用の通り改正され、人材紹介会社が求職者に対して、祝い金や支援金などの提供を訴求して、看護師転職サイトへの登録を促す行為が禁止されました。
「お祝い金」その他これに類する名目で、求職者に社会通念上相当と認められる程度を超えて金銭などを提供することで求職の申し込みの勧奨を行ってはいけません。
そのため、今やほとんどの看護師転職サイトでは、祝い金や支援金などは支給していないのです。
現在、祝い金や支援金などを支給する看護師転職サイトがあるとすれば、残念ながらコンプライアンス(法令遵守)意識が低いと言えます。
看護師転職サイトには大切な個人情報を預けることになるのですから、コンプライアンス意識が低い人材紹介会社が運営する看護師転職サイトは、使わない方がいいでしょう。
コンプライアンス意識が高い看護師転職サイトについて詳しくは、次の記事をご覧ください。
看護師転職サイトは、しつこいの?
疑問への回答からお伝えします。
しつこいと言われることが多いのが、看護師転職サイト登録後のタイミングと、内定承諾前のタイミングです。この2つのタイミングについて解説し、対処法もあわせてご紹介します。
看護師転職サイト登録後のタイミングでのしつこさ
看護師転職サイトに登録した後のタイミングは、面談や求人の紹介があって連絡が多い時期です。
確かに連絡頻度が高くなるのですが、実態としては次の例のように、頻度よりも連絡手段や内容にしつこいと感じる方が多いのです。
- 求人を紹介するためにわざわざ電話連絡があり、その頻度が高い
- 希望と違う求人を何度もすすめてくる
それぞれ解説します。
求人を紹介するためにわざわざ電話連絡があり、その頻度が高い
電話のコミュニケーションを好む一部の看護師転職サイトの、仕事をがんばりすぎるキャリアアドバイザーに見られる傾向です。
メッセージアプリやメールが普及した現在、電話で連絡されることは迷惑と感じる方が増えています。特に、夜勤明けのタイミング、プライベートの楽しい時間に電話が入ったら、かなり迷惑ですよね。
このような場合は、「連絡手段は電話ではなく、メールを希望します」とキャリアアドバイザーにハッキリ言いましょう。これで解決するケースがほとんどです。
希望と違う求人を何度もすすめてくる
一度くらいは、希望と違う求人を紹介してくる看護師転職サイトはあるかもしれません。
しかし、自らの紹介で転職した看護師が、転職してすぐに退職するようなことになると、看護師転職サイトは先に述べた返戻金を支払うことになり信用も低下するので、意図的に求職者の希望と違う求人を何度もすすめてくるようなことは普通はありません。
希望と違う求人を何度もすすめてくるケースでは、キャリアアドバイザーの理解力が乏しいか、求職者が面談で希望条件をうまく伝えきれていないケースが考えられます。
この場合は、キャリアアドバイザーにご自身の希望条件を再度伝えつつ、紹介された求人のどこが希望と違うのか指摘してください。
【対処法】看護師転職サイト登録後のタイミングでのしつこさへの対処
それでも事態が改善しなければ、大手の看護師転職サイトでは担当のキャリアアドバイザーを変更できるので、お問い合わせ窓口に連絡してキャリアアドバイザーを変えてもらいましょう。そういう連絡はしたくないという方は、別の看護師転職サイトを利用してください。
中規模・小規模の看護師転職サイトでは、担当変更ができないことが多いので、注意が必要です。担当変更ができない場合は、他の看護師転職サイトを利用しましょう。
私自身の転職活動を振り返ってみると、このタイミングで連絡が多くてしつこいと感じたことは記憶になく、逆に連絡が少ない時は「もう紹介してもらえる求人はないのだろうか」と不安になっていました。今すぐ転職したいと思っている方の中には、私と同じ気持ちになる方もいるでしょう。
感じ方ひとつと言ってしまえばそれまでですが、計画的に転職活動をすすめて半年後ぐらいに転職したいと考えている方に、求人紹介のための電話連絡が頻繁にあれば、しつこいと感じる気持ちもわかります。
このタイミングでのしつこさは、看護師転職サイトという組織や仕組みよりも、人に原因があることが多いので、ほとんどの問題は担当者変更で解決できるはずです。
内定承諾前のタイミングでのしつこさ
看護師転職サイトから内定の連絡があってから内定を承諾するまでのタイミングも、連絡が増える時期です。
転職先がほぼ決まりウキウキ気分になるのと同時に、転職の決断をしたあとに断りを入れるようなケースも出てきます。看護師転職サイトからすると、自ら紹介した求人で求職者の転職が決定すれば、あともう少し報酬が入ってくるタイミングです。
この段階での連絡が増えることは、ビジネスとして考えれば致し方ないことですし、しつこいというよりも嬉しい悲鳴に近いものがあります。具体例としては、次のようなケースが挙げられます。
- 内定の断りを入れた後も、再検討できないかと連絡してくる
- 内定先はどこか、具体名を聞いてくる
- 内定が出た後に、新しい求人を紹介してくる
それぞれ解説します。
内定の断りを入れた後も、再検討できないかと連絡してくる
内定はもらったが転職しない、他に内定が出てそちらに転職する、などの理由でキャリアアドバイザーに内定辞退の連絡を入れるケースがあります。
内定を断る連絡をして、「はい、そうですか」と簡単に引き下がる人材紹介会社は、まずありません。
はじめに、内定辞退の理由を聞かれるでしょう。そして、理由を踏まえて、その場で内定辞退について再検討できないか確認され、後日もう1回ぐらいは同様の連絡が入るはずです。
ここは看護師転職サイトにとっても重要なタイミングでもあり、内定辞退について再考を促す連絡は当然あるものと理解しておいてください。
内定先はどこか、具体名を聞いてくる
看護師転職サイトだけでなく全ての人材紹介会社は、自ら紹介していない求人・他社が紹介した求人で内定が出たことがわかれば、内定先を知りたがります。
私の例をご紹介すると、内定先は教えないようにしてきました。一度教えたことがあったのですが、その直後に内定先の良くない情報を伝えられて、嫌な気持ちになり転職にも迷いが出たことがあって、それ以降は教えないことにしています。
教える義務はありませんが、お世話になったキャリアアドバイザーは、無下にできないということもありますね。その場合は、「転職が決まったら、必ずご報告します」と私は回答していました。暗に今は答えたくないと言っています。
そもそも、内定が出たことを伝えなければいい、という考えもあります。疎遠になっているキャリアアドバイザーであれば、それでも良いでしょう。しかし、転職の相談に乗ってくれたりアドバイスをくれたキャリアアドバイザーへの最低限のマナーということで、私は内定が出たこと・転職活動を終わりにすることは伝えていました。
信頼しているキャリアドバイザーにだけは内定先を伝える、という判断でも良いと思います。正解はありませんので、ご自身が最善と思う方法で対応してください。
内定が出た後に、新しい求人を紹介してくる
自ら紹介していない求人・他社が紹介した求人で内定が出たことがわかると、新たに求職者の希望条件にフィットする求人を探し出し、紹介してくるキャリアアドバイザーもいます。
興味がわく求人を紹介されたのであれば、応募しても良いでしょう。ただし、内定を連絡してきた別の看護師転職サイトは、内定の通知とともに内定承諾の回答期限を伝えてきているはずです。書面を送ってくる場合もあります。
一般的には内定の連絡から内定承諾の回答期限までは、1週間あるかないかという程度です。新しい求人に応募するのであれば大急ぎで面接日程を調整したり、内定先と回答期限を延期する調整が必要になることは想像できます。
ただし、回答期限の延期は、内定先の心証を悪くしかねない行動であり、新しい求人で内定が出る保証はなく、新しい求人の職場環境や上司となる人物も確認できていない状況であることを考えれば、リスクが大きいと言えるでしょう。
内定承諾の回答期限に余裕がないタイミングで新しい求人を紹介されたのであれば、私なら内定先を優先し、新しい求人には応募しません。日程に余裕があれば話は別ですが。
【対処法】内定承諾前のタイミングでのしつこさへの対処
この時期は、選択や判断をする大切な時期です。決断の時に、曖昧な態度をとってはいけません。毅然とした態度で、ご自身の意志をキャリアアドバイザーにしっかりと伝えてください。
とは言え、キャリアアドバイザーの気持ちも察してあげましょう。しつこいと感じたり、面倒くさいと感じることもあるでしょうが、このタイミングまで無料で転職活動をサポートしてくれたのですから、丁重に断りを入れてください。
私は、このタイミングで連絡頻度が高くなることは、当たり前のことだと受け止め、やり過ごしてきました。
しかし、どうしても嫌な方は、利用しない看護師転職サイトを退会してください。退会することでこのような連絡はなくなります。退会手続きは、看護師転職サイトのお問い合わせ窓口で対応しています。
あとがき:看護師転職サイトの仕組みと実態【祝い金は出る?しつこい?無料なの?】
この記事では、「どんなサービス?無料で使えるの?看護師転職サイトの仕組みを解説」「祝い金や支援金はもらえるの?しつこいの?看護師転職サイトの実態を解明」の2つのポイントから、看護師転職サイトのサービスをご紹介しました。
記事を読んだら、看護師転職サイトを使うことがご自身の考えや好みにあうものか、整理してみましょう。
最後にこの記事と同じ、看護師の転職ノウハウ・知識に関する記事をご紹介します。
転職活動でたくさんのよい出会いがありますよう、お祈りいたします!