転職を考えている保育士の方に、転職理由の整理方法、求人と転職先の探し方・見つけ方、ベストな転職時期の3つのポイントから、保育士転職の方法を解説します。
- 保育士が転職するには、どんな方法があるの?
- 保育士求人の、効率的な探し方を教えて!
- 保育士の転職理由は、どう整理すればいいの?
- 保育士の転職時期に、有利・不利はある?
人材サービスの種類が増えて、保育士転職の方法は選択の幅が広がりましたが、どのやり方がご自身に適しているのか、わからない方は多いようです。
この記事では、さまざまな転職方法をリストアップし、保育士転職に最適な方法を解説します。あわせて、いつ、何を、どのようにすれば良いのか、といった保育士転職の基本的かつ重要な内容もお伝えします。
記事を読んだ後には、保育士転職の全体像や効率的な保育士転職の方法が理解でき、成功につながる転職活動が始められるはずです。
目次
- 【保育士転職のポイント1】転職理由の整理方法
- 【保育士転職のポイント2】求人と転職先の探し方・見つけ方
- 【保育士転職の方法・その1】保育士転職サイトを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その2】ハローワークを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その3】福祉人材センター・バンクを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その4】人材派遣サービスを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その5】保育士求人広告掲載型転職サイトを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その6】求人広告に掲載されている求人に応募して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その7】保育施設のWebサイトに掲載されている求人に応募して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その8】人間関係を活用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・まとめ】成功につながる保育士転職の方法
- 【保育士転職のポイント3】ベストな転職時期
- あとがき:保育士転職の方法【求人・転職先の探し方、転職理由の整理、転職時期の3要点を解説】
【保育士転職のポイント1】転職理由の整理方法
転職活動前には、ご自身の気持ちに向き合い、なぜ転職するのかという転職理由を整理しておくことが大切です。
転職成功の基準は人それぞれですが、自分の中で転職理由の整理ができていないと、転職の目的があいまいになり、転職を決断する際に迷いが出たり、無意味な転職をすることになりかねません。
転職理由は転職活動をする上で、土台となる大事なものなのです。
転職理由の整理にあたっては、特に次の2点について深く考えることをおすすめします。
- 今ある問題が解決できる
- 将来の希望がかなう
転職理由は後々、保育施設の採用面接でも質問されることが多いものですが、転職活動前の段階では誰かに伝えることを意識するのではなく、転職先を選ぶ基準づくりを意識して、自分の気持ちに正直になって整理しておきましょう。
このような転職理由の整理が、最適な転職先を見つけ出すことに役立ち、転職成功への礎になるのです。
それでは、転職理由の整理について、次の3つのポイントから確認していきましょう。
今ある問題が解決できる
はじめに、今転職したいと思ったきっかけや理由を、ご自身の気持ちに正直になって洗い出してみてください。
転職したいと思ったからには、給与、勤務時間、休日、残業、福利厚生、やりがい、スキルアップ、昇進、プレッシャー、職場環境への不満や悩みなど、何かしら問題があるはずです。
多くの転職は、このような今ある問題を、近い将来に解決することが目的になります。自分自身と向き合い、未来をどう変えたいのか、よく考えてみてください。
このような今ある問題を、近い将来に解決することが転職の目的になるのですから、同じような問題が起こりそうな転職先を選んではいけません。
そのためにも転職活動をすすめる際は、転職先となる保育施設の具体的な情報を収集し、ご自身にとって問題がない求人を見つけ出すことが大切になってきます。
出産・育児、介護などの理由で退職した方も、退職の際の問題を振り返ってみましょう。例えば、休職制度を利用せず、なぜ退職を選んだのかという視点から考えてみるのも良いかもしれません。
将来の希望がかなう
今の問題を解決するだけでなく、今後何を大切にしたいのか、何を実現したいのか、といった将来かなえたい希望も、洗い出して整理しておきましょう。
希望は仕事だけじゃなく、「家族と過ごす時間を増やしたい」でもいいのですよ。仕事に関することでも、何でもいいので希望をリストアップしてみてください。
年収を上げる、通勤時間が短くなる、といった希望が出てきたら、年収は450万円以上、通勤時間は30分まで、といった形で具体的な基準を決めて、この中で優先したい希望条件を決めておきましょう。
希望条件はたくさんあっても構いませんが、優先順位を決めておかないと、転職する際の選択や判断が難しくなってきます。
希望に優先順位が付けられないという方は、希望がかなわない場合を想定し、何を一番避けたいのかといった気持ちから考えてみましょう。例えば、30分以内の通勤時間を希望する方は、30分以上の通勤時間になるケースを想定してみてください。
保育士の退職・転職理由【参考情報】
保育士の退職・転職理由の参考情報を、3つのパターンに分けてご紹介します。
東京都福祉保健局が2019年5月に公表した、「平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書)」によれば、保育士の退職・転職の理由は次の通りとなっています(参考:東京都福祉保健局「平成30年度東京都保育士実態調査結果(報告書)」)。転職理由を整理する際、参考にしてみてください。
- 現在保育士として就業中の人が、今働いている保育施設を退職したいと考える理由
-
- 給料が安い
- 仕事量が多い
- 労働時間が長い
- 職場の人間関係
- 他業種への興味
- 現在保育士として就業中の人が、以前働いていた保育施設を辞めた理由
-
- 職場の人間関係
- 仕事量が多い
- 給料が安い
- 労働時間が長い
- 結婚
- 過去に保育士として就業経験がある人が、働いていた保育施設を辞めた理由
-
- 職場の人間関係
- 給料が安い
- 仕事量が多い
- 労働時間が長い
- 妊娠・出産
【保育士転職のポイント2】求人と転職先の探し方・見つけ方
保育士の転職方法は、保育士転職サイトやハローワークなどの職業紹介事業者のサービスを利用する方法、ご自身で求人・転職先を探す方法など、いろいろあります。
ここでは、一般的な転職方法を8つリストアップしてご紹介し、その後で成功につながる保育士転職の方法を整理します。
- 【保育士転職の方法・その1】保育士転職サイトを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その2】ハローワークを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その3】福祉人材センター・バンクを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その4】人材派遣サービスを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その5】保育士求人広告掲載型転職サイトを利用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その6】求人広告に掲載されている求人に応募して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その7】保育施設のWebサイトに掲載されている求人に応募して転職する方法
- 【保育士転職の方法・その8】人間関係を活用して転職する方法
- 【保育士転職の方法・まとめ】成功につながる保育士転職の方法
【保育士転職の方法・その1】保育士転職サイトを利用して転職する方法
保育士転職サイトは、転職したい保育士(求職者)と、保育士を採用したい保育施設との間を取りもち、転職を支援するサービスを提供しています。このサービスを運営する企業を職業紹介事業者と言い、厚生労働大臣から許可を受けて職業紹介事業を運営しています(参考:厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」)。
サービスを利用する保育士が、経歴やスキル、希望を伝えると、保育士転職サイトのキャリアアドバイザー(求職者の担当者)は保育士にぴったりの求人を探しだし、紹介してくれます。
求人の紹介以外にも、転職先の内情などの独自情報提供や各種アドバイス、面接対策、待遇面の交渉代行などの転職支援サービスが無料で受けられ、転職活動が楽にすすめられるようになります。
なお、念のために補足しますが、保育士転職サイトは、一般的な転職エージェントと呼ばれるサービスと同様のものです。転職エージェントとの違いは、あつかう求人が福祉保育分野に特化していることだけで、その他は同じサービスとご理解いただいて差し支えありません。
キャリアアドバイザーとは、求職者の転職支援を担当する保育士転職サイトの社員で、コンサルタントやコーディネーターと呼ぶ保育士転職サイトもあります。
キャリアアドバイザーは、求職者の経歴やスキル、希望条件を、電話や対面の面談で確認し、求職者にフィットする求人を紹介します。求人応募の際には、履歴書など応募書類提出の手続きを代行し、保育施設に対して求職者の長所や強みとともに推薦します。
書類選考後は、面接の日程調整や面接対策、面接同行などで求職者の転職活動を支援。その他にも各種相談やアドバイス、情報提供によって、求職者をサポートします。
なお、似たような名称にキャリアコンサルタントがありますが、こちらはキャリアコンサルティングの国家資格を持つ専門家を指します。保育士転職サイトのキャリアアドバイザーの中には、キャリアコンサルタント資格を保有する方もいます(参考:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」)。
転職フェアなどの転職イベントを開催して、求職者と保育施設が出会う場をつくっている保育士転職サイトもあります。
このようなサービスが、転職のミスマッチを減らし、転職の成功につながるのです。
保育士転職サイトを利用するにあたっては、求職者の申し込みが必要となります。
当サイトがおすすめする保育士転職サイトは、次の記事でご確認ください。
保育士転職サイトの仕組み、利用の流れについて詳しくは、次の記事をご覧ください。
【保育士転職の方法・その2】ハローワークを利用して転職する方法
ハローワークは、職業紹介サービスを提供する行政機関です。正式には公共職業安定所といい、日本全国に500以上あります。
保育士のみならず、幅広い業種・職種の求人を大量にあつかっています。
求人の閲覧・応募は、ハローワークに出向くだけでなく、ハローワークインターネットサービスでも可能です。
転職支援サービスは、保育士転職サイトに比べるとラインナップは少ないですが、履歴書・職務経歴署など応募書類の書き方指導、模擬面接などのサービスが受けられます。地域によって多少の違いはありますが、転職に関するセミナーや会社説明会などを開催しているハローワークもあります。
ただし、保育分野の仕事・転職に関する知識は、すべての職員が豊富にあるわけではありません。
ハローワークを利用するには、求職者の申し込みが必要となります。
ハローワークの詳細については、以下の公式サイトをご覧ください。
【保育士転職の方法・その3】福祉人材センター・バンクを利用して転職する方法
福祉人材センター・バンクは、全国各地にある非営利組織の社会福祉協議会が運営する、福祉分野の職業紹介サービスです。主に保育士や社会福祉士、介護福祉士の求人・求職をあつかっています。
求人の閲覧・応募は、福祉人材センター・バンクに出向くだけでなく、インターネット上でも可能です。
また、地域によって多少の違いはありますが、福祉人材センター・バンクでは、転職フェアや転職セミナーなども開催しています。
福祉人材センター・バンクを利用するには、求職者の申し込みが必要となります。
福祉人材センター・バンクの詳細については、以下の公式サイトをご覧ください。
その他に、保育士・保育所支援センターという保育分野に特化した職業紹介サービスもあります。保育士・保育所支援センターは、各自治体にある福祉人材センター・バンク内に置かれることが多いのですが、設置していない自治体もあります。
保育士・保育所支援センターは、保育士の職業紹介サービスの他に、ブランクのある潜在保育士の復職を支援する研修やセミナーも行なっています。
福祉人材センター・バンク、保育士・保育所支援センターでは、保育士をはじめとする福祉分野の資格を持っている職員が働いていて、保育分野の仕事・転職に関する知識は豊富です。
【保育士転職の方法・その4】人材派遣サービスを利用して転職する方法
人材派遣サービスでは、求職者である保育士は派遣先(実際に働くことになる保育施設)と直接雇用契約を結ぶのではなく、人材派遣会社と雇用契約を結びます。保育士は人材派遣会社から派遣先の保育施設に派遣されて、仕事をすることになります。
利用にあたっては、保育士が人材派遣会社に利用を申し込みます。そして、仕事が紹介され、働く期間、勤務時間、仕事の内容などを明確に決めてから、派遣先で働きます。これが一般的な人材派遣(一般派遣)の仕組みです。
人材派遣サービスを利用して正社員・正職員として転職するには、紹介予定派遣というサービスを利用します。
紹介予定派遣では、保育士は派遣先の保育施設と雇用契約を結ぶことを前提に、初めに人材派遣会社と雇用契約を結びます。一定期間を経て保育士、派遣先、派遣元(人材派遣会社)が合意すると、保育士は派遣先の保育施設と雇用契約を結び転職することになります。一定期間とは最長6ヶ月です。
紹介予定派遣は、転職先となる保育施設で転職前に働くことができるので、職場環境や内情をよく知ってから転職したい方におすすめの働き方ですが、紹介予定派遣の求人数は多いとは言えません。
紹介予定派遣は転職のミスマッチが防げる有効な方法であるものの、社員・職員として採用する前の試用が可能となる保育施設側にも大きなメリットがあるものです。
紹介予定派遣で働いた後に、社員・職員で雇用される保証はありませんので、注意が必要です。採用されても有期雇用(契約社員)ということもありますので、就業前に条件面をよく確認しておくことが大切です。
【保育士転職の方法・その5】保育士求人広告掲載型転職サイトを利用して転職する方法
保育士求人広告掲載型転職サイトは、求人広告を掲載するWeb広告媒体であって、職業紹介サービスではありません。
保育士求人サイトとも呼ばれますが、中には前述した「保育士転職サイト」と同じ呼称を用いる保育士求人広告掲載型転職サイトもあるので、混同しないように注意が必要です。
保育士(求職者)と保育施設との間を取りもたない点が、保育士求人広告掲載型転職サイトと保育士転職サイトとの大きな違いになります。
ですから、保育士求人広告掲載型転職サイトを利用しても、保育士転職サイトのように求職者に担当者(キャリアアドバイザー)がついて、求人が紹介されるといったことはありません。
求職者は保育士求人広告掲載型転職サイトに掲載されている求人広告の中から、希望がかなう求人を自分で探し出します。求人に応募した後の面接の日程調整や待遇面の交渉は、求職者が行います。
保育士求人広告掲載型転職サイトを利用するには、求職者が利用を申し込みます。
【保育士転職の方法・その6】求人広告に掲載されている求人に応募して転職する方法
新聞、雑誌、フリーペーパーなどの紙媒体に保育施設の求人広告が載っています。
この求人広告を見て、興味がある求人に求職者が自分で応募する転職方法があります。
求人に応募した後、保育施設との面接の日程調整、待遇面の交渉、入社日の調整などは、すべてご自身で対応します。
先ほどご紹介した「保育士求人広告掲載型転職サイト」は紙媒体ではありませんが、求人広告を掲載するWeb媒体の一つです。
最近の求人広告は紙媒体だけでなく、Web媒体にも掲載されることが多くなっています。
【保育士転職の方法・その7】保育施設のWebサイトに掲載されている求人に応募して転職する方法
保育施設のWebサイトにも、中途採用の求人情報が公開されていることがあります。
この保育施設のWebサイトに掲載されている求人情報を見て、興味がある求人に求職者が自分で応募する転職方法もあります。
求人に応募した後の面接の日程調整、待遇面の交渉、入社日の調整なども、すべてご自身で対応します。
保育施設は自ら運営するWebサイトに掲載するだけなので、広告費が発生しませんが、求人応募が多くなると、中途採用業務の負担が大きくなるケースもあります。
このようなことが想定される保育施設の中途採用は、人材紹介会社が採用業務を代行していることがあります。
【保育士転職の方法・その8】人間関係を活用して転職する方法
友人や知人、保育士仲間が所属する保育施設におすすめの人材として紹介・推薦してもらったり、以前所属していた保育施設に出戻ったりするような、人間関係を活用する転職方法もあります。
人物が保証されている、能力や性格がわかっているということで、採用する保育施設側も安心でき、ご自身に対する評価が高ければ簡単に転職できることもあるでしょう。
一方、職場環境に馴染めず退職するようなことがあれば、ご自身と紹介した人が気まずい思いをすることになるかもしれませんし、受け入れる保育施設の中には、出戻りを歓迎しない人がいるかもしれません。
転職の判断をする前に、待遇や勤務実態、職場環境など、できるだけ具体的な情報を集めて、気になる情報は確認するようにしましょう。
このような人間関係を活用する転職活動のやり方は、知人から転職の勧誘や求人の紹介があって、知人との電話や面談、会食などを経て、興味があれば採用面接にすすむことになります。電話や面談、会食では、情報収集に注力してください。
縁を使った転職が万一失敗すると、人との繋がりが断絶してしまうことにもなりかねませんので、慎重に検討することが大切です。
【保育士転職の方法・まとめ】成功につながる保育士転職の方法
保育士の転職活動の基本的な流れは、次のようになります。
- 保育士求人を探して集める
- 探した求人の中から、今ある問題が解決できて、将来の希望がかなう転職先を見つけて応募する
- 書類選考・面接を経て、内定が出る
このうち1.と2.は、自ら考えて行動するところです。この2点の対応が、転職活動の結果を左右することになりますので、重点的に解説していきます。
保育士求人を探して集める
求人がなければ転職できませんから、転職活動は保育士求人を確保することが第一です。
保育士求人と転職先の探し方・見つけ方はいろいろあり、ご自身で求人を探すこともできます。
しかし、たくさんの求人を探して集めるとなると個人の力だけでは限界があり、保育士転職サイトやハローワーク、福祉人材センター・バンクといった職業紹介事業者から、求人を紹介してもらうことが必要になってきます。
- 職業紹介事業者に保育士求人の紹介を依頼する
-
- 保育士転職サイト(人材紹介会社)から紹介される求人から探す
- ハローワーク(公共職業安定所)から紹介される求人から探す
- 福祉人材センター・バンクから紹介される求人から探す
- 保育士求人を自分で探す
-
- 求人広告(紙媒体、Web媒体など)に掲載されている求人から探す
- 保育施設のWebサイトに掲載されている求人から探す
- 知人から紹介される求人から探す
裏返せば、職業紹介事業者のサービスを使わない転職活動は、転職先の選択肢が狭まってしまい、好条件の求人とつながる機会を減らすことになるため得策ではありません。
探した求人の中から、今ある問題が解決できて、将来の希望がかなう転職先を見つけて応募する
転職を成功させるために大切なことは、可能な限り多くの求人情報をあつめて、その中から経歴や希望にあう求人を見つけたらどんどん応募し、その他の部分は極力効率化・省力化すること。
そして内定を得るだけでなく、次のような転職先の具体的な情報を集めて、転職することで今ある問題が解決できるのか・将来の希望がかなうのかを可視化し、未来を変える・夢を実現することにつながる転職かを見極めて判断すること。
- 転職先の仕事内容や待遇・福利厚生
- 転職先の仕事に対する姿勢・考え方
- 転職先で求められている人物像
- 転職先の休日や勤務時間の実態
- 転職先で上司となる方の人柄や職場の雰囲気
転職を成功させるためには、求人を出している保育施設の、上記のような広く・深い情報が集まってくる環境をつくることが大切です。
この環境を実現するものが、保育士転職サイトが提供する転職支援サービスであり、限られた時間の有効活用から転職成功へとつなげるためには、保育士転職サイトの利用・活用は必須であると言ってもいいでしょう。
このような背景から当サイトのイチオシは保育士転職サイトですが、保育士転職サイトと、ハローワークや福祉人材センター・バンクが対立関係にあるものではなく、それぞれの特徴を理解して活用すれば、補完してあえるサービスです。
保育士転職サイト(人材紹介会社)の利用が浸透していない地方部では、保育士を採用する施設や組織はハローワークに求人を出す傾向があり、地方・地域によってはハローワークを利用した方が、求人情報が集められるケースもあります。
保育士転職サイト、ハローワーク、福祉人材センター・バンクは無料で使えるので、先ずはいろいろなサービスを使ってみてください。特に、はじめて転職活動する方は、保育士転職サイトの他に、ハローワーク、福祉人材センター・バンクなどの併用もおすすすめします。
また、多くの求人をあつめるために、複数の保育士転職サイトを利用しても構いません。
もちろん、求人を自分で探すことも良いことだと思いますが、転職先の選択肢を広げるために、また作業効率化のために、職業紹介事業者の利用を柱にすえて転職活動をすすめてください。
【保育士転職のポイント3】ベストな転職時期
保育士に限らず、転職しやすいタイミング、好条件の求人が見つかりやすいタイミングは、求人倍率が高い時です。
求人倍率が高い水準にある時期・地域では、人手不足から売り手市場になり転職しやすくなります。加えて、求人倍率の高い時は選択の幅が広がり、好条件の求人が見つかりやすくなるのです。
逆に、有効求人倍率が低い時は、転職しにくくなります。
ここでは、保育士の求人倍率をふまえつつ、次の3つのポイントからベストな転職時期を整理します。
求人倍率からみる保育士転職市場の現状
厚生労働省が2022年2月1日に発表した、保育士が分類される「社会福祉の専門的職業」の2021年12月の有効求人倍率は次の通りとなっています((参考:厚生労働省「一般職業紹介状況」)。
- 「社会福祉の専門的職業」の有効求人倍率は、3.23倍
求職者1人に対して、3.23件の求人があることがわかります。
有効求人倍率は、1倍に満たなければ人余り、1倍以上であれば人手不足になりますので、保育士は人手不足の状況です。
現在は経済活動が制限される状況が続き、転職市場全体は縮小傾向にありますが、保育士の求人倍率は高止まりし、保育士の転職市場は依然として売り手市場です。保育士採用を積極的にすすめたい保育施設から、好条件の求人が出やすい状況が続いています。
なお、当サイトでは、地方・地域別の保育士転職サイトの情報とともに、各地域の保育士の求人倍率、年収の実態などの転職に関係する情報をまとめて紹介しています。気になる方は以下のリンクから、ご確認ください。
月別にみる保育士転職に有利な時期
次は月別の傾向から、保育士転職に有利な時期を確認します。
例年の保育士の転職市場を確認すると、12月、1月、2月、3月に有効求人倍率が上がり、年度替り後のタイミングである4月、5月、6月に有効求人倍率が少し下がります。
2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により、4月に有効求人倍率が下がってから秋口まで低調の状況で、有効求人倍率が一番高かったのが1月の3.76倍、一番低かったのが5月と6月の2.64倍でした(参考:厚生労働省「一般職業紹介状況」)。
2020年 | 有効求人倍率「社会福祉の専門的職業」 |
---|---|
1月 | 3.76倍 |
2月 | 3.52倍 |
3月 | 3.24倍 |
4月 | 2.73倍 |
5月 | 2.64倍 |
6月 | 2.64倍 |
7月 | 2.75倍 |
8月 | 2.78倍 |
9月 | 2.82倍 |
10月 | 2.92倍 |
11月 | 2.99倍 |
12月 | 3.14倍 |
とは言うものの、保育士の有効求人倍率は、どの時期を選んでも2.6倍以上になる売り手市場です。
この売り手市場を考えると、保育士の方はあまり求人倍率から転職時期に敏感になる必要はないと言えるでしょう。
有利な転職時期ということであれば、転職活動を始める時期の求人倍率よりも、転職活動を始める時期の気持ちの方が大切です。焦って転職活動を始めるのではなく、できれば心に余裕がある時に始めてください。焦ると判断を誤ります。
また、転職活動を在職中、退職後、どちらのタイミングにするべきか悩む方もいますが、貯金や家計などでお金に余裕がない方は、必ず在職中に転職活動を始めてください。退職してお金に余裕がない状況で転職活動をすすめると、焦りが妥協へとつながります。
思い立ったが吉日という言葉がある通り、転職は決断する時まで行動を控えるのではなく、転職したいという気持ちが芽生えたら、情報収集や相談するスタンスで、保育士転職サイトやハローワークなどを利用して、早め早めの行動を心掛けてください。
職業紹介事業者のほとんどは、情報収集や相談だけの利用でも、喜んで受け入れてくれますよ。
保育士転職の時期とボーナス(賞与)支給の関係
転職することでボーナス(賞与)支給が不利にならないようにしたい方は、勤務先に退職意思を伝えるタイミングはボーナス支給日よりも後にするほうが無難です。
ボーナスは、支給日前の一定期間の評価にもとづいて支給する組織が多いものですが、支給日に退職している・支給日前に退職の意思を伝えているなどの場合、組織によってはボーナスが支給されなかったり、減額される恐れがあります。
気になる方は、勤務先の就業規則や賞与規程、給与規程、賃金規程などを確認しておきましょう(規則、規程の名称は勤務先ごとに異なります)。
また、支給停止や減額がなくても、退職が賞与の評価・査定に悪影響をおよぼすケースは多いものです。
私も夏のボーナス支給日の直前ぐらいに、転職先から内定が出たことがあり、支給日から1週間ぐらい経過してから上司に退職の意識を伝えたことがあります。
私の場合は問題ありませんでしたが、1日も早く勤務してほしいと言ってくる転職先があって、一方でご自身はボーナス支給日までは在籍していたいと悩むこともあるでしょう。このような場合、保育士転職サイトなどの職業紹介事業者を利用する方は、相談するようにしてください。
あとがき:保育士転職の方法【求人・転職先の探し方、転職理由の整理、転職時期の3要点を解説】
この記事では、次の3つのポイントから、保育士転職の方法を解説しました。
- 転職理由の整理方法
- 求人と転職先の探し方・見つけ方
- ベストな転職時期
記事に書いてあることは、誰もが実践できるはずです。転職をお考えの方は、行動に移してみてください。
最後にこの記事と同じ、保育士の転職ノウハウ・知識に関する記事をご紹介します。
転職活動でたくさんのよい出会いがありますよう、お祈りいたします!